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有田健太郎のエッセイコーナーです


by ak-essay

月は東に日は西に、窓ぎわ僕はフラリしに

お風呂場の電球がきれていたので、コンビニで新しい球を買ってきた。
だけど球をかえても電気はつかないんだー。
買ってきた球が悪いのかな?と、さらに3個も買ってきた。
でもどうやら本体が悪いらしく、結局僕の部屋は電球だらけになった。

ロウソクを買ってこねば…。

ロウソクと言えば、学生の頃に電気を止められてロウソクで生活したことがあった(情けない)。
僕は知っている。
電気がないとすごく静かで、それもそう悪くないことを。
そしてロウソクを立てると、ものすごく柔らかく暖かいんだ。

ゆらゆらユラユラゆらゆらり

さらにアルミホイルを下に敷くと、より明るく奇麗になる。
さらにさらにアルミをくしゃくしゃにすると、もっと明かりが広がって奇麗。

たまにはロウソクでお風呂も悪くないかもね!
というか実際は今すぐ直ってほしい。


先日旅に行ってきたよ。
旅に出るといって4、5日帰ってこないこともあれば、駅前まで行ってやっぱりやめたと引き返してくることもある。
今回は日帰りとなった。


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【特急レッドアロー号 4号車 禁煙席 7D】
たまに乗る特急はいいよね。
なんてったって窓際にコーヒーが置けるし、今から遠くへ行くんだという実感も湧くもんね。



昼前に西武線に乗り、何となく西に西に進んで、さらに西に進むと三峰口(たぶん埼玉県)という所に着いた。

秩父の平野を行く列車は、3両編成のガラ空き列車。
地元高校生がそれぞれにかたまって座っている。

車内をバラバラと光が通り過ぎて、とても心地いい空間だ。
列車は、ぽつりぽつりと停まる駅でぽつりぽつりと客を降ろし、終点で僕を含む4人を降ろした。


月は東に日は西に、窓ぎわ僕はフラリしに_e0071652_22462353.jpg



さあ、ただ一人駅前で立ちつくすは僕

三峰口は秩父鉄道の終着駅で、ほんとに何もないところ。
大きな山が南にそびえていて15:30には日が暮れていた。
旅館でもあればと少し歩いてみたのだが、なにもなかったよ。
これはこれでまたいい。

ホットコーヒーとともに折り返しの電車を待つ。
旅の列車を待つのは好きだ。
来るから。

向こうの山にはまだ日があたっている。
太陽ってすごいパワーよね。
あそこに行きたいと強く思うもん。


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【三峰口駅前踏み切りより】
ふらり散策中



このままどこか温泉にでもと思ったが、

夕暮れが紫系
星の瞬き
気の向くまま

結局東へ進む電車の中。
動きだす列車の窓には僕さ。

よい旅だった。


帰宅したら、風呂場の電球がきれていた。
うう〜

僕は、電球を買いにコンビニに向かった。
次は日本海に行こう!と思いながらね。
by ak-essay | 2006-01-17 22:51